今回のイタリア旅行は、イタリアに行きたいというより、 ヴェネツィアに行きたかった。 高校のときにヴェネツィアについて書いた本を読んで以来、 ヴェネツィアにずっと行きたかったんだな。 だからヴェネツィアだけは 2 日とってあるし、 あえて最後に回したのである。
ヴェネツィアサンタルチア (本島) へはメストレから普通列車で行ける。 電車は本数がかなりたくさん出ていて、迷うこともない。 料金は 1 ユーロ。切符は自動販売機で買うと楽だ。
▼ヴェネツィア・サンタルチア行
ヴェネツィアにかかる橋。すげー興奮してきた。
で
▼サンタルチア駅前 [Ferrovia]
来ましたヴェネツィア。 やっべ、なんなんだこれ、きれいすぎるよ。
▼サンタルチア駅前 [Ferrovia]
ヴェネツィアー!
▼サンタルチア駅前 [Ferrovia]
ヴェネツィアー!
ヴェネツィアは、丸い島に逆 S 字型の 大運河 (カナル・グランデ) が貫通した形だと思えばよい。 そのカナル・グランデには橋が 3 つかかっている。 駅前の橋 (名前がよくわからない)、リアルト橋、アカデミア橋である。 駅からサンマルコ広場に向かう場合は、まず駅前の橋を渡り、 リアルト橋を目指す。
ヴェネツィアの街はカンポ (広場) とカッレ (街路) がつながってできていて、 迷路みたいな作りをしている。
▼大きめのカンポ (広場)
これがカンポ (広場)。わりと大きめ。必ず井戸がある。
▼ふつうのカッレ
これがカッレ。めっちゃ狭く見えるが、これくらいはわりとふつうサイズ。
▼ふつうのカッレ
カッレに入る。
▼小さめのカンポ (広場)
歩いていくとまたカンポに出る。ひたすらこれの繰り返し。 途中に運河とか橋がある場合もある。
▼リアルト橋 [Rialto]
これがリアルト橋。逆 S 字の中心にかかっている。 カナル・グランデにかかってる 3 つの橋の中では一番デカくて、 まわりも賑やか。駅からしばらくは上記のような寂しい感じが続くが、 リアルト橋からは突然に派手になる。
▼Ruby Gallery
リアルト橋のたもとにあった Ruby Gallery。 内実はただのおみやげ屋さん。
リアルト橋を渡ってまたグリグリーと行くと、有名なサンマルコ広場に出る。
▼サンマルコ広場
でかー! これはすごい。 ハトが大群で飛んでて、何事かと思う。 観光客がエサをやるからか、すさまじくハトが多かった。
▼サンマルコ宮殿
広場に入って左手はサンマルコ宮殿。派手派手だー!
▼アドリア海
サンマルコ広場をまっすぐ抜けると海!
サンマルコ広場を抜けた海沿いのあたりをスキアヴォーニ河岸と言うらしい。 海をもうちょい眺めたかったので、 そのスキアヴォーニ河岸をさらに進んでみることにする。
▼スキアヴォーニ河岸 (サンマルコ広場側)
すぐ右側は海だったりする。
▼溜め息の橋
スキアヴォーニ河岸から見える溜め息の橋。ドゥカーレ宮殿と牢獄をつなぐ橋で、 囚人が牢に入る前に景色を眺めて溜め息をついたという伝説から。 ドゥカーレ宮殿に入ると、この橋の内部にも入れる。
▼スキアヴォーニ河岸 (造船所側)
もっと先。 ちなみに某 ARIA カンパニーがあるのは (火星の) このへんだと思われる。
スキアヴォーニ河岸をもっとずーと行くと、急激に人が少なくなってくる。
▼スキアヴォーニ河岸のさらに先
ここからちょっと街の中のほうに入ると造船所。
▼造船所
造船所と言っても、いまは軍の施設になっている。
造船所前の Bar で適当〜に昼ごはんを食べてサンマルコ広場に戻ってくると、 広場が水没していた。
▼サンマルコ広場、水没
これはアクア・アルタと言って、 最近のヴェネツィアではわりと頻繁に発生する現象らしい。 高潮になると地下水が吹き出して地面が水没する。 このときは 10cm くらいだったけど、酷いときはひざ上まで行くとか。
サンマルコ広場の両側にはいかにも高級な店が並んでいるが、 そういう店も水没していた。 ただ、どちらかと言うとカフェ・フローリアン側が高くなっているみたいで、 そっち側はあまり被害がなかった。
▼水たまりの中から
こんなおもしろいことを見逃すわけにはいかないので、 靴を脱いで水たまりにつっこんでみた。 この写真は水たまりの中から撮影。
ヴェネツィアでは特にこれが見たいってのをあんまり考えてなかったんだよなあ。 とりあえず何か見るか。 サンマルコ宮殿はまだ開いてなかったので、 ドゥカーレ宮殿に入ってみることにする。
えーと、これはなんだっけ。ヴェネツィア共和国の政庁か。 中に入ると、天井も壁も、えらくバカデカい油絵で埋め尽されている。 ウッフィツィ美術館のときも思ったけど、おまいらいくらなんでもやりすぎです。
他には当時の武器とか、ボッスの絵とかがあった。 ボッスてのはあれです、ギャラリーフェイクにも出てくる、 気持ち悪い絵ばっか描いてた人 (俺の美術関係の知識なんてそんなもんです)。
あと、溜め息の橋。 アメリカ人らしき観光客がすげーうるさくて、別の意味で溜め息が出た。
ドゥカーレ宮殿を歩きまくって疲れたし、せっかくヴェネツィアに来たので カフェ・フローリアンにも入っておこう。 「入って」と言いつつテラスなのが弱いが、 あんな豪華なとこには恐くて入れません。
……なんだ、この値段……。 どうせ高いんだろーなーと思ってカプチーノ一杯だけにしといたが、 大正解だ。オーケストラ代がついて、えーと、12 ユーロ? (1900 円くらい)
ありえない。
気をとりなおして、 今度はヴァポレット (フェリーみたいなやつ) に乗ってみることにする。 最初の行き先は、サンマルコ広場から向こうに見える、 サン・ジョルジュ・マッジョーレ島だ。
サン・ジョルジュ・マッジョーレ島と言えばあれだ、 ブチャラティがトリッシュを連れて鐘楼に上ったところですな。
ヴァポレットは 1 日券を買うと便利だ。 ガイドブックには 11 ユーロと書いてあったけど、 今は値上がったらしくて 12 ユーロだった。
どのヴァポレットがサン・ジョルジュ・マッジョーレ島行きなのかわからなくて 案内板の前で悩んでたら、なんか日本人に話しかけられる。 やっぱりサン・ジョルジュ・マッジョーレ島に行きたいらしい。 せっかくなので一緒に行くことにした。
んで、ブチャラティがトリッシュを連れて上った鐘楼だけど、 その鐘楼にも上れる。3 ユーロなので本島の鐘楼 (6 ユーロ) より安い。
▼鐘楼から (1)
こんな感じでヴェネツィア本島が一望できる。 目の前に見える鐘楼のあたりがサンマルコ広場。
▼鐘楼から (2)
これは逆側。
一緒に来た人とはここで別れて、別の場所へ向かうことにする。 教会から出たらちょうどヴァポレットが来たので、とりあえず乗ってみた。 どうやらこの 82 番ヴァポレットは本島の外側をまわって駅前に向かうらしいな。
▼ヴァポレットから (外海から見た本島)
ああ、ヴァポレットは楽しいなあ。船旅はいいもんだ。 そうだ、次はカナル・グランデのヴァポレットに乗ろう。
ということで、本島についたところで適当に降りる。 ここはどこだろう。細かい地図がないのでよくわからない。 適当に、アカデミア橋のあたりかなーと当たりをつけて、 橋へ向かってみる。今回の旅行では俺の勘は外れまくったわけだが、 このときは運よく当たっていた。 しかし、この運が続くとは思えないので、 アカデミア橋のたもとの売店で地図を買っておいた。俺、偉い。
アカデミア橋のヴァポレット乗り場 [Accademia] から、 駅前へ向かうヴァポレットをつかまえて乗る。
▼ヴァポレットから (カナル・グランデ 1 番線)
運河から見るヴェネツィアもいいなあー。
日も暮れてきたので、今日はこのへんにしよう。 最後に駅前で夕飯に 3 ユーロのピザを食った。 死ぬほどまずかった。これが 3 ユーロと 12 ユーロの差か……。
メストレ行きの電車は 2 両編成で、ものすごく混んでいた。 下手すると朝の山手線並である。
ホテルに帰ってぐだーとしていると、なんかあたりが騒がしい。 誰かが怒鳴っているようだ。
……まだ続いてる。 そのうち電話がかかってきた。謎だ。 ていうか、この声はさっき騒いでたやつでは? 「おまえは○○か?」と聞いてるみたいなので "No." と言ったら黙って切れた。 なんなんだ。だんだんムカついてきた。
……まだ騒いでいる。ドアを開けたまま宴会やってやがるな。 しかもしょっちゅうガンガンとドアを叩く音がする。 頻繁に移動しているようだ。うざい。
今度は、俺の部屋のドアを出たすぐのところで、 アメリカ人らしきバカガキが携帯でしゃべり始めた。 何十分しゃべってんだクソガキ。 ていうかドア薄すぎだ。音がつつぬけだよ……。
あー!
24:00、まだ (どっちも) 続いてる。ブチキレ寸前。
しばらくして、さすがに誰かが怒鳴りこんだらしく、 "Be quiet!" て声が聞こえて、そのあと少しして静かになった。 部屋の前のクソガキがまだしゃべってるので、 ドアを開けて露骨に睨んでやったらさすがに逃げてった。
まったく、たまんねー。 このホテル最低だ。
(03:46)
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