旅行 5 日目、ヴェネツィアは 2 日目。 今日の目的はおみやげを買うことと、ゴンドラに乗ること。
今日はかなり早くから出てきたので (とっととあのホテルを出たかった)、 かなり余裕がある。とりあえずヴァポレットにでも乗ろう。
▼荒れ模様 (ヴァポレットから)
ところが、ヴァポレットに乗ってる間にどんどん天気が悪くなってくる。 これまでの 4 日はずっと夏みたいな晴れだったのに、ここで雨が来るかー。 これはちょっと予想してなかった。傘がスーツケースの中だこんちくしょう。
今日はムラーノ島に言ってムラーノグラスを買おうかと思ったけど、 あきらめたほうがよさそうだ。 予定を変更して、おみやげはヴェネツィア本島で買うことにする。 雨を避けるため、ヴァポレットを乗り継いでリアルト橋へ向かう。 リアルト橋に着くころには本降りになってきたけど、 幸いそこで傘 (とレインコート) が売ってたので事無きを得る。
傘も入手したので、 リアルト橋からサンマルコ広場までずーっと眺めておみやげを物色する。 うーん。やっぱりムラーノグラスかな。
だいたい目星がついたところで昼ごはんを食べることにした。 まだイタリアに来てからパスタを食べていないので、 なんでもいいから一つパスタを食っておくべきだろう。 そんないいかげんな動機で、 サンマルコ広場近くのトラットリア (中級レストラン) に入る。 ツーリストメニューがあって注文するのが楽そうだったし、 値段もそこそこだったのが要因。
メニューはトマトのスパゲッティ (?) とサラダと豚肉? だと思う。 あと、またしても酒。 ワインと言ったつもりだったが、ビールが出てきた。まあいいや。 なんにしても、かーなーりーうまかった。やはり値段が高いとこはうまいな。 雰囲気に押されて写真を撮り損ねたのが悔やまれる。
あと、この店には日本人っぽいウェイターがいた (英語だったけど)。 非常にきさくな人だった。
トラットリアから出てくると雨も止んでいた。 昨日の夕方あたりから散々だったけど、そろそろツイてきたか。
おみやげを買いにまわる。まずワイン。 キャンティというのが有名らしいので特に逆らわずそれを探す。
いきなり発見。ツイてる。 6 ユーロでまっすぐな瓶のと、9 ユーロで丸い瓶のとあった。 ううむ、9 ユーロのは旅行者向けボッたくり仕様だろうか。 ここはおとなしくカモられておくことにする。
続いてムラーノグラス。これはさっき目星をつけておいた、 リアルト橋近くのガラス屋で買うことにする。
やはりゴンドラは乗らねばなるまい。 ヴェネツィアのラストはゴンドラだ。
サンマルコ広場のゴンドラ乗りに聞いてみると、 120 ユーロとか言うので絶句。ありえない。 なんだその初値は。いくら値切れるって言っても 120 はないだろ。 別のところに行こう。
リアルト橋のほうで別のゴンドラ乗りを発見。 なんかえらく陽気な人だなあ。 「ツアーっていくら?」と英語で一言聞いたら、 喋ること喋ること、要約すると 「ツアーっつってもいろいろな組み合わせがあるからそれぞれだよ!」 という内容のことをえんえん喋ってくれた。
なんでもいいけど、最初の値段が 100 ユーロ。 うーん、まだ高いけどさっきよりはマシか。 とりあえず "Too expensive." と値切ると 70 ユーロまでは下がった。 しかし手持ちは 60 ユーロなので、"60 is my max." と言って交渉する。 「60 はだめ、最低 70」と言ってるけど、 短いコースでいいから乗せてくれーと食い下がると、 60 ユーロで乗せてくれることになった。
ゴンドラは揺れる。すんごい揺れる。 あと、左右対称じゃないので、最初から傾いてる。 漕ぎ始めるとバランスが取れて水平になるらしい。
細い運河をずっと通って、 マルコ・ポーロの生家 (?) とかを通り、 他のゴンドラを追い越して (一人なので軽い)、カナル・グランデに出た。
▼ゴンドラから
よりによってリアルト橋正面かよー!
▼ゴンドラから見たリアルト橋
一人で乗ってるやつなんていないので、リアルト橋中の注目を浴びる。 うあー。これはもうほとんど拷問だなあ。 ゴンドラに一人で乗るのはやめましょう。本当に。
ゴンドラにも乗れて、悔いなくヴェネツィアを離れ、られると、よか、ったんですが、 ここでこの旅で最悪のトラブルがっ。
……ゴンドラで現金が尽きました。
いやいや現金が尽きたってそうそう問題じゃないでしょ、 まだ日本円もあるし両替すればいいわけだし、 クレジットカードもあるし、
とか思ってら、もう両替所が閉まってました。 挙句、荷物預かり所ではクレジットカードが使えないことが判明しました。
えーと荷物預かり所でクレジットカードが使えないということは、 スーツケースが取り返せない? ということは、 電車をあきらめて明日の朝に両替所が開くまで待つか、 スーツケースをあきらめるかの二択ってこと? いや違うな、電車をあきらめた場合、明日の飛行機に間に合わないから、 下手すると日本に帰れない? ということは、電車をあきらめる線はありえないので、 スーツケースを捨てるしかないのか。 ちょっと待ってこれなんとかならないのかよマジで。
この時は本気であせったけど、 最終的にクレジットカードの海外キャッシュ機能で 現金を引き出せたので解決しました。 それでも暗唱番号を忘れてて 2 回連続で間違えたときは泣きそうになったけどなっ。
EURO Star に乗るのも 3 回目なので、さすがに慣れてきた。 ので、座席に他の人がいてもまったく驚きません! 「そっちの席と交換してー」と言われたので、 はいはいそうですかそれじゃそういうことで、 な感じで交換した。
途中の駅から乗ってきた女の子が恨みがましい目で見ていたので ドキドキしたが (たぶん俺が座ってた席が自分の席だったんだろう)、 車掌も別の席に適当に座れと言ってたので、そんなもんらしいね。
ヴェネツィアからミラノの移動時間は、またしても 2 時間半くらい。 つくづく移動時間の多い旅行だな。 7 日間のうち半分以上は移動時間じゃないか。
で、なんかもう毎回すぎて言うのもアホくさいんですが、
ホテルまでの道がわかりません! なんですかこの地図は。ひどすぎる。
ホテルの案内に「駅からすぐ」とか書いてあったので油断してたんだけど、 それは「最寄りのバス停からすぐ」であって、 「ミラノセントラル駅からすぐ」ではなかった。 ミラノセントラルからだと 5km くらいありそうだなあ。
何で行けばいいのかなあ。 地下鉄……地下鉄って、まだ動いてるんだろうか。 バスはまだ乗ったことないしなあ。 それにバスは切符の買いかたがよくわかんない。 これだけ遅いと動いてないかもしれないな。 かと言ってタクシーに乗れるほど金もないし。
歩きか……。夜に 5km 徒歩……。 飛行機が明日の早朝なので、 これでホテルに行き着けなかったら飛行機に乗り損ねる可能性が高い。 絶対に迷わないように、ランドマークを確実にたどっていくしかないな。
ということで、夜のミラノをえんえん歩く。 途中、どう見ても車が通ることしか考えてなさそーな道とか、 墓地の隣とか、路面電車の通る線路とかをひたすらに歩いてホテルにたどりついた。 雨が降っていたこともあって、結局 80 分くらいかかってしまった。
ただ、ミラノのホテルはなかなかよかった。 これまでのホテルとは段違いだ。 うっかりすると東京のホテルと並ぶくらい。 でもやっぱり鍵は物理鍵だった。
(05:04)
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